ネット通販が便利になった一方で、宅配便の再配達は今も物流の大きな課題の一つです。
国土交通省も再配達の削減を進めていて、2026年度も、
- 置き配など多様な受け取り方法を使う
- コンビニ受け取りや宅配ロッカーを活用する
- 確実に受け取れる日時・方法を指定する
といった取り組みを呼びかけています。
でも、この記事で私が言いたいのは、
「配達員が大変だから、みんなもっと気を遣ってください」
という話ではありません。
再配達を減らす方法は、宅配ボックスを買うことだけではありません。
0円でできることもたくさんあります。
この記事では、現役配達員の目線から、今日からできる再配達対策を10個紹介します。
結論|「一回で受け取れる仕組み」を作るのが一番
再配達を減らす方法はいろいろありますが、考え方はシンプルです。
最初の配達で受け取れる可能性を高くする。
これです。
たとえば、
- 在宅している時間を指定する
- 不在でも受け取れる場所を用意する
- 配達員に置き場所を分かりやすく伝える
- 第一候補が使えない場合の受け取り場所も考える
- 必要なら自宅以外の受取場所を使う
といった方法があります。
① 確実に家にいる時間を指定する
まずは一番基本的な方法です。
日中は仕事でほぼ確実に不在。
でも、18時以降なら家にいる。
それなら、利用できる配送サービスで確実に受け取れる時間帯を指定するのも再配達対策です。
大切なのは、「時間指定するか・しないか」ではなく、一度で受け取れるかです。
「時間指定しない方が配達員に優しいの?」という疑問についてはこちらで詳しく解説しています。
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時間指定しない方が配達員に優しい」は本当?現役配達員の答え
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② 利用できる荷物では置き配を活用する
不在が多い人にとって便利なのが置き配です。
利用する配送サービスや荷物が対応していれば、指定した場所へ荷物を置いてもらうことで、在宅していなくても受け取れる場合があります。
受け取り場所として利用できる可能性があるのは、サービスによって、
- 玄関前
- 宅配ボックス
- ガスメーターボックス
- 自転車かご
- 物置・倉庫
- 車庫
などです。
ただし、利用できる場所や条件は配送会社・配送サービス・荷物などによって異なります。
宅配ボックスを持っていない人向けの受け取り方法はこちらにまとめています。
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宅配ボックスの代わりになるもの7選!0円からできる置き配対策
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③ ネット通販をよく使うなら宅配ボックスを検討する
ネット通販を頻繁に使う家庭なら、宅配ボックスは再配達対策として分かりやすい方法です。
不在でも、利用可能な荷物を宅配ボックスへ入れてもらえれば受け取れます。
ただし、宅配ボックスがあれば何でも解決するわけではありません。
- 荷物が大きすぎて入らない
- すでに別の荷物が入っている
- 宅配ボックスの場所が分かりにくい
- 使い方や施錠方法が分かりにくい
といった理由で使えないこともあります。
現役配達員目線で選んだ宅配ボックスはこちらで比較しています。
④ ガスメーターボックスなど今ある場所を活用する
宅配ボックスを持っていないからといって、すぐに購入する必要はありません。
住宅環境や利用する配送サービスによっては、すでに家にある場所を受け取り場所として利用できる場合があります。
その一つがガスメーターボックスです。
私自身もマンション住まいで、ガスメーターボックスを受け取り場所の第一候補として使っています。
ただし、ガスメーターボックスは本来荷物を保管する設備ではありません。
ガスメーターや配管を邪魔しないこと、点検や操作を妨げないこと、建物のルール上問題がないことなどを確認してください。
利用するときの注意点はこちらで詳しく解説しています。
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宅配ボックスがないならガスメーターボックス!置き配場所として活用する方法
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⑤ 第一候補だけでなく第二・第三候補まで考える
これは私がかなりおすすめしている方法です。
受け取り場所を一つだけにしない。
たとえば私の場合は、
私自身の受け取り方
第一候補:ガスメーターボックス
↓ 入らなければ
第二候補:OKIPPA
↓ それにも入らなければ
第三候補:玄関前
という考え方で受け取り場所を用意しています。
宅配ボックスが満杯。
荷物が大きすぎる。
第一候補が使えない。
そんな場合でも、次の候補があれば一度で配達を完了できる可能性があります。
第一・第二・第三希望まで考える方法はこちら。
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Amazonの配達指示は第一・第二・第三希望まで書こう!配達員が助かる書き方
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⑥ 配送指示は短く・具体的に書く
受け取り場所を用意していても、配達員に場所が伝わらなければ使ってもらえないことがあります。
そこで、利用できるサービスでは配送指示を活用します。
たとえば、
玄関右側の黒い宅配ボックスへ。入らない場合は玄関前へお願いします。
という具合です。
ポイントは、
「場所+目印+ダメだった場合」
です。
Amazonの配送指示の書き方と例文はこちら。
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-
Amazonの配達指示・備考欄には何を書く?現役配達員が例文を紹介
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⑦ 自宅で受け取りにくいなら受取スポットを使う
仕事などで自宅を空けることが多いなら、そもそも自宅で受け取らないという方法もあります。
注文や商品が対象なら、Amazonロッカーなどの受取スポットを利用できる場合があります。
特に小さな荷物なら、自分の生活動線上に受取スポットがあると便利です。
ただし、すべての商品や注文で利用できるわけではありません。
また、忘れてはいけないのが、受取スポットから自宅までは自分で荷物を運ぶということです。
⑧ 配送通知やアプリを確認する
意外と大事なのが、配送会社や通販サイトから届く配送予定の通知です。
「今日荷物が来ることを知らなかった」
という状態を減らすだけでも、再配達を避けられることがあります。
国土交通省も、確実に受け取れる日時や方法を選択することを再配達削減策として呼びかけています。
配送予定が分かれば、利用するサービスによって、
- 受け取れる日時へ変更する
- 受け取り方法を確認・変更する
- 在宅できるよう予定を調整する
といった対応ができます。
⑨ 複数の商品はまとめられるならまとめる
ネット通販で複数の商品を購入すると、商品によっては別々の荷物として届くことがあります。
利用する通販サイトで配送をまとめる選択肢があり、自分にとって都合がよければ活用するのも一つの方法です。
荷物をまとめられれば、受け取る回数を減らせる場合があります。
もちろん、発送元・在庫・商品などの都合で別々に発送されることもあるので、必ずまとめられるわけではありません。
複数の商品を買うときの配送についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⑩ 受け取り場所を配達員が迷わない状態にする
最後は、意外と見落とされやすいポイントです。
宅配ボックスや置き場所を用意していても、配達員が見つけられなければ使えません。
たとえば、
- 宅配ボックスが植木の陰に隠れている
- 宅配ボックスなのか普通の収納箱なのか分からない
- 同じような扉が何個もある
- 自転車が複数あり、どれなのか分からない
- 宅配ボックスまで荷物を運ぶスペースが狭い
といったケースです。
宅配ボックスの設置場所はこちら。
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宅配ボックスはどこに置く?現役配達員が『ここに置いてほしい』と思う設置場所
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配達員が入れやすい宅配ボックスの条件はこちらで詳しく解説しています。
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配達員が「これなら入れやすい」と思う宅配ボックス7つの条件
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再配達は今も物流全体の課題になっている
再配達は、単に「配達員がもう一度行くから大変」というだけの話ではありません。
国土交通省は現在も、宅配便の再配達について、CO2排出量の増加やドライバー不足を深刻化させるなどの社会的な問題と位置付けています。
2026年3月に閣議決定された「総合物流施策大綱(2026年度~2030年度)」でも、多様な受け取り方法を利用しやすくする環境整備を進める方針が示されています。
さらに、多様な受け取り方法の利用率を、2025年2月時点の25.6%から、2030年度までに50%程度へ高めることが目標として掲げられています。
ちなみに、国土交通省のサンプル調査では、2025年4月の宅配便再配達率は約8.4%でした。
以前より改善してきていますが、それでも再配達をさらに減らす取り組みは続いています。
「送料無料」でも、本当に配送コストが0円なわけではない
ネット通販では「送料無料」という表示をよく見ます。
でも当然ながら、実際の配送には、
- ドライバーの人件費
- 車両
- 燃料・電力
- 物流拠点
- 仕分け
- システム
など、さまざまなコストがかかっています。
「送料無料」と再配達コストについてはこちらの記事で詳しく考えています。
でも、再配達になったからといって申し訳なく思いすぎなくていい
ここも、現役配達員として伝えておきたいです。
生活していれば、予定どおりにいかないことはあります。
仕事が長引くこともある。
電車が遅れることもある。
子どもの用事が突然入ることもある。
体調を崩すこともあります。
どうしても受け取れないことはあります。
完璧にゼロにする必要はありません。
できることを一つ増やすだけでも十分です。
俺が一番おすすめするのは「複数の受け取り方法を持つ」こと
10個紹介しましたが、私自身が特に実践しているのは、受け取り方法を一つだけにしないことです。
たとえば、
複数の受け取り方法を用意する
在宅できる荷物
→ 対面・時間指定
小さな荷物
→ 利用可能ならガスメーターボックスなど
不在時
→ 宅配ボックス・OKIPPAなど
第一候補に入らない
→ 第二・第三候補
自宅で受け取りにくい
→ 対象なら受取スポット
というように使い分けます。
私自身がマンションで実際にやっている荷物の受け取り方はこちらで紹介しています。
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マンション住まいの現役配達員が実際にやっている荷物の受け取り方
続きを見る
まとめ|今日から一つだけでも始めてみよう
再配達を減らすためにできることは、特別なものばかりではありません。
- 確実に在宅する時間を指定する
- 置き配を活用する
- 宅配ボックスを設置する
- ガスメーターボックスなど今ある場所を活用する
- 第二・第三の受け取り場所を考える
- 配送指示を分かりやすく書く
- 自宅以外の受取スポットを使う
- 配送通知やアプリを確認する
- 複数の商品はまとめられるならまとめる
- 受け取り場所を配達員が迷わない状態にする
全部やる必要はありません。
自分の生活に合うものを一つ取り入れるだけでもいい。
受け取る側にも、配達する側にもラクな仕組みを作っていきましょう。
そして「不在が多いから宅配ボックスを導入してみようかな」と思った人は、現役配達員目線で選んだランキングも参考にしてください。