宅配ボックスを置くスペースがない。
でも、できれば不在時にも荷物を受け取りたい。
そんなとき、新しい宅配ボックスを買わなくても、自宅にすでにある場所を置き配に利用できる場合があります。
たとえば、
- 自転車のかご
- 庭や車庫にある物置
- 車庫
- ガスメーターボックス
などです。
できます。
実際、現在のヤマト運輸や佐川急便でも、条件を満たす荷物について「自転車かご」「物置」「車庫」などが置き配の選択肢として案内されています。
ただし、すべての荷物・すべての配送会社で自由に指定できるわけではありません。
そして配達員としてもう一つ大事だと思うのが、
「その場所を初めて来た配達員でも見つけられるか」
ということです。
この記事では、自転車のかご・物置・車庫などを荷物の受け取り場所として利用するときのポイントを、現役配達員の目線から解説します。
結論|自転車かご・物置・車庫は正式な置き配場所になっている
まず知っておいてほしいのが、これらは単なる「宅配ボックスの裏ワザ」ではないということです。
現在、ヤマト運輸の置き配では、
- 玄関ドア前
- 宅配ボックス
- ガスメーターボックス
- 物置
- 車庫
- 自転車のかご
- 建物内受付・管理人
などが受け取り場所として案内されています。
佐川急便の置き配サービスでも、宅配ボックス・玄関前・ガスメーターボックス・車庫・自転車のかご・建物内受付/管理人・物置が選択肢になっています。
ただし、対象となる荷物や利用条件は配送会社・サービスによって異なります。
荷送人の意向などによって置き配を選択できない場合もあるので、実際の荷物で利用可能な受け取り方法を確認してください。
① 自転車のかごを置き配場所にする
意外に思う人が多いかもしれませんが、自転車のかごは現在ヤマト運輸・佐川急便とも置き配場所の選択肢として案内しています。
小さめの荷物なら、自転車の前かごなどに収まる場合があります。
ただし、配達員目線で問題になるのが、
というケースです。
自転車が複数ある家で「自転車かご」としか分からなければ、どの自転車なのか迷う可能性があります。
配送サービス上、補足情報を伝えられる場合は、
玄関右側にある黒い自転車の前かご
など、初めて来た人でも特定しやすい情報があると分かりやすくなります。
自転車かごは「雨・盗難・大きさ」を確認する
自転車かごは手軽ですが、当然ながら宅配ボックスそのものではありません。
利用するときは、少なくとも次の点を考えておきましょう。
- 雨に濡れやすくないか
- 道路から荷物が丸見えにならないか
- 荷物がかごから大きくはみ出さないか
- 自転車が倒れたり荷物が落ちたりしないか
- その荷物で自転車かごへの置き配を選択できるか
ヤマト運輸でも、玄関前・ガスメーターボックス・車庫・物置・自転車かごなどへの置き配では、配達完了時の荷物画像を確認できる仕組みがあります。
② 物置を置き配場所にする
戸建て住宅なら、庭や車庫に物置がある家庭も多いでしょう。
物置も現在、ヤマト運輸・佐川急便で置き配場所として案内されている場所の一つです。
物置には、
- 雨を避けやすい
- 道路から荷物が見えにくい
- 大きめの荷物を置ける場合がある
- すでに家にあれば新たな宅配ボックスを買わなくてよい
というメリットがあります。
「物置へ」だけでは分からないことがある
ただし、物置を指定するときも配達員が迷わず見つけられるかを考えてみてください。
たとえば広い戸建てで、
物置へお願いします。
だけでは、どこにある物置なのか分からない場合があります。
補足情報を伝えられる配送方法なら、
玄関から右へ進み、車庫の奥にある茶色の物置
のように、場所を特定できる情報があると分かりやすくなります。
実際にあった「これはうまい」と思ったお客さん
ここで、私が実際の配達中に経験した話を紹介します。
ある戸建て住宅へ荷物を届けたとき、そのお宅は不在でした。
不在票を入れようと思い、フタを開けるタイプの郵便受けを開けました。
すると、そのフタの内側に小さな張り紙がありました。
配達員さんへ
不在の時は車庫の奥にある物置に荷物を置いてください。
かぎはかかってません。
私が面白いと思ったポイントは、張り紙が道路から見える場所ではなく、郵便受けのフタの内側にあったことです。
普通に家の前を通る人が、他人の郵便受けのフタをわざわざ開けることはありません。
一方、配達員は不在票などを投函するために郵便受けを確認することがあります。
つまり、
配達員には置き場所を伝えたい。
でも通行人には大きく知らせたくない。
という二つを両立させる工夫になっていました。
ただし「ポスト内の張り紙だけ」に頼らない
私が見た方法は面白い工夫ですが、ポストの張り紙そのものが配送会社の正式な置き配指定になるわけではありません。
また、配達の状況によっては郵便受けを確認しないこともあります。
そのため、利用する配送会社で物置などを正式な置き配場所として選択できる場合は、まず配送会社側の正式な方法で指定するのが基本です。
張り紙は、場所を分かりやすくするための補助として考えた方がいいでしょう。
③ 車庫を置き配場所にする
車庫もヤマト運輸・佐川急便で置き配場所として案内されています。
自宅の構造によっては、
- 屋根があり雨を避けやすい
- 玄関前より道路から荷物が見えにくい
- 比較的大きな荷物を置きやすい
といったメリットがあります。
ただし、「車庫」といっても家によって形はまったく違います。
シャッター付きガレージもあれば、カーポートだけの家もあります。
そのため、場所について補足できる場合は、
玄関左側の車庫・右奥の壁際
など、配達員が判断しやすい情報があると分かりやすくなります。
④ 大型収納ボックスを宅配ボックス代わりにする場合は注意
庭や玄関前にある大型収納ボックスを、荷物の受け取りに使いたい人もいるでしょう。
実際、私は配達中にかなり大きな収納ベンチを宅配ボックス代わりにしている家を見たことがあります。
ただし、ここは物置や車庫と少し分けて考えた方がいいです。
ヤマト運輸では現在、施錠できないものや、雨風から安全に荷物を保管できないコンテナボックスなどについては、宅配ボックスとはみなさないと案内しています。
つまり、
「大きな箱を玄関前に置いた=自動的に宅配ボックスとして扱われる」
わけではありません。
収納ボックスを使いたい場合は、利用する配送サービスでどの受け取り場所として扱えるのかを確認してください。
自転車かご・物置・車庫を比較すると?
| 場所 | 雨 | 荷物サイズ | 外からの見えにくさ | 配達員の見つけやすさ |
|---|---|---|---|---|
| 自転車かご | △ | 小さめ向き | △ | ○※自転車を特定できれば |
| 物置 | ○ | 比較的大きめも可 | ○ | △※場所の説明が重要 |
| 車庫 | ○〜△ | 比較的大きめも可 | ○〜△ | ○ |
| 宅配ボックス | ○ | 製品による | ○ | ○ |
これはあくまで一般的な目安です。
同じ「車庫」でも道路から丸見えの家もあれば、建物の奥にあってほとんど見えない家もあります。
自宅の環境に合わせて考えてください。
第一候補が使えなかった場合も考えておく
受け取り場所を一つだけに限定せず、次の候補も考えておくというのがこのサイトでおすすめしている方法です。
たとえば、自宅の環境と利用する配送サービスで可能なら、
① 車庫奥の物置
↓ 利用できなければ
② 宅配ボックス
↓ それも利用できなければ
③ 玄関前
という考え方です。
第一・第二・第三候補という考え方についてはこちらで詳しく解説しています。
-
-
Amazonの配達指示は第一・第二・第三希望まで書こう!配達員が助かる書き方
続きを見る
配送会社によって使える場所・条件は違う
ここは非常に重要です。
自分が「ここなら置ける」と思った場所なら、どこでも自由に指定できるわけではありません。
たとえば現在の佐川急便の置き配サービスでは、荷受人が選択できる場所は、
- 宅配ボックス
- 玄関前
- ガスメーターボックス
- 車庫
- 自転車のかご
- 建物内受付・管理人
- 物置
の7か所と案内されており、ほかの場所を自由入力する仕組みではありません。
また、代引き・着払い・一部の荷物など、置き配そのものを利用できないケースもあります。
ヤマト運輸でも、荷送人の意向などによって置き配を指定できない場合があります。
オートロックマンションでは事情が変わる
自転車かごなどは集合住宅でも利用できる場合がありますが、オートロックマンションでは配達員が指定場所まで正規に到達できるかも重要です。
現在ヤマト運輸では、対応するオートロックマンション・対象荷物などの条件を満たし、利用者が解錠に同意した場合、デジタルキーを使って建物内へ入り置き配する仕組みがあります。
この仕組みで現在指定できる場所として案内されているのは、
- 玄関ドア前
- ガスメーターボックス
- 自転車かご
です。
ただし、すべてのオートロックマンションで使えるわけではありません。
置き配場所を決めるときの6つのチェックポイント
最後に、自転車かご・物置・車庫などを受け取り場所にするときは、次の6点を確認してみてください。
- その配送サービスで選択できる場所か
- 初めて来た配達員でも場所を特定できるか
- 荷物が雨に濡れにくいか
- 道路から荷物が丸見えにならないか
- 荷物を安全に置けるか
- 第一候補が使えなかった場合の次の受け取り方法があるか
まとめ|宅配ボックスを買う前に「家にある場所」も確認してみよう
宅配ボックスを持っていなくても、自宅の環境や利用する配送サービスによっては、
- 自転車のかご
- 物置
- 車庫
- ガスメーターボックス
などを正式な置き配場所として利用できる場合があります。
つまり、再配達を減らすために必ずしも最初から新しい宅配ボックスを買う必要はありません。
ただし、
「置ける場所がある」だけではなく、「その荷物で正式に利用でき、配達員が迷わず安全に置ける場所になっているか」
まで考えることが大切です。
宅配ボックス以外も含めて、もっといろいろな受け取り方法を知りたい人はこちら。
-
-
宅配ボックスの代わりになるもの7選!0円からできる置き配対策
続きを見る
再配達を減らす方法をまとめて知りたい人はこちらもどうぞ。
-
-
再配達を減らすために私たちができる10のこと【現役配達員からのお願い】
続きを見る