私は配達員として、毎日のようにいろいろな住宅へ荷物を届けています。
新しい一戸建て。
昔からある住宅。
マンション。
アパート。
本当にいろいろな家があります。
そんな中で、ずっと思っていることがあります。
昔なら、郵便受けに届くものといえば手紙・ハガキ・新聞などが中心だったかもしれません。
でも今は違います。
ネット通販やフリマアプリなどの普及によって、郵便受けへ届けられる「小型荷物」があります。
実際に配達していると、
と思うことがあります。
しかも、古い家だけではありません。
新しい住宅でも「郵便受け、小さいな」と感じることがあります。
この記事では現役配達員の立場から、
これから家を建てるなら、郵便受けも「ネット通販時代」に合わせて選んでほしい。
という話をしたいと思います。
結論|これから家を建てるなら「小型荷物まで考えた郵便受け」を
最初に私の考えを言います。
これから一戸建てを建てたり、郵便受けを交換したりするなら、
手紙やハガキだけではなく、小型荷物まで受け取ることを考えて郵便受けを選ぶ。
これをおすすめしたいです。
単純に「巨大な郵便受けにしましょう」という意味ではありません。
重要なのは、
- 投入口の幅
- 投入口の高さ
- 内部の奥行き
- 内部容量
- 荷物の入れやすさ
- 受取人の取り出しやすさ
まで考えることです。
今は「郵便受けに届く荷物」がある
現在は、手紙やハガキだけでなく、小型の商品を郵便受けへ届ける配送サービスがあります。
代表的なものの一つが、日本郵便のゆうパケットです。
2026年9月時点の通常のゆうパケットは、
- 3辺合計60cm以内
- 長辺34cm以内
- 厚さ3cm以内
- 重さ1kg以内
の小型荷物を対象としています。
そして、ゆうパケットは郵便受けへ配達されるサービスです。
ヤマト運輸のネコポスも小さな荷物を郵便受けへ届けるサービスで、2026年9月時点の上限は、
- 長辺34cm以内
- 3辺合計60cm以内
- 厚さ3cm以内
- 重さ1kg以内
となっています。
今の郵便受けは「手紙を入れる箱」だけではなく、「一定サイズまでの小型荷物を受け取る設備」という視点でも考えておくと便利です。
「厚さ3cmの荷物がある」というところがポイント
手紙やハガキだけを想像すると、郵便受けの投入口はそれほど大きくなくても問題なさそうに思えます。
でも、小型荷物では厚さ3cm程度まで対象になるサービスがあります。
しかも荷物には幅と長さがあります。
だから、
郵便受け本体は大きい
↓
でも投入口が狭い
↓
荷物が入らない
ということが起こります。
配達員が特にもったいないと思う「あと数センチ」
配達していて特にもったいないと感じるのが、
荷物と投入口のサイズが本当にギリギリのケース。
です。
明らかに入らないなら、こちらもすぐ判断できます。
でも、
というケースがあります。
郵便受け本体の大きさだけではありません。
たとえば、
- 入口のフタが邪魔になる
- 投入口の途中が狭くなっている
- 内部で荷物が引っ掛かる
- すでに郵便物が入っていて収納できない
といったこともあります。
そのため、郵便受けを選ぶときはカタログ上の外寸だけではなく、実際に荷物が通る部分を見ることが大切です。
「3cm対応」と書いてあれば完璧、ではない
ここはかなり重要です。
ゆうパケットやネコポスの上限に厚さ3cmという規格があるからといって、
「郵便受けの投入口を3cmにすれば全部入る」
という意味ではありません。
荷物には、厚さだけでなく幅と長さがあります。
梱包方法によっても形は違います。
さらに郵便受けには、フタや内部構造があります。
配送サービスの最大寸法と、郵便受けに実際に入れられる寸法は別問題です。
数字だけではなく、投入口の有効寸法と内部寸法まで確認してください。
無理やり押し込めばいいわけではない
では、少しくらいキツくても押し込めばいいのでしょうか。
もちろん、そういう話ではありません。
荷物を無理に押し込めば、
- 梱包が潰れる
- 中の商品を傷める
- 荷物が郵便受けから取り出せなくなる
- 郵便受けを傷める
可能性があります。
だからこそ、
あと少し大きければ普通に投函できたのに。
という郵便受けが余計にもったいなく感じるんです。
大きめの郵便受けは受け取る側にも便利
これは配達員のためだけの話ではありません。
郵便受けへ配達できる荷物なら、基本的には受取人がその時間に玄関へ出る必要がありません。
留守でも受け取れる荷物があります。
つまり、受け取る側にとっても、
- 配達を待たなくていい
- 玄関へ出なくてもいい
- 小型荷物を非対面で受け取りやすい
というメリットがあります。
郵便受けがいっぱいになっていたら意味がない
もう一つ、サイズと同じくらい重要なのが郵便受けの中を空けておくことです。
せっかく大きな郵便受けでも、
チラシ
+
郵便物
+
前日に届いた荷物
などでいっぱいになっていれば、新しい荷物を入れられません。
ネット通販をよく使うなら、郵便受けもこまめに確認しておくと受け取りやすくなります。
住宅メーカーには「郵便物」ではなく「小型荷物」まで考えてほしい
ここからは、住宅メーカーさんや、これから家を建てる人に向けて。
住宅には、
キッチン。
お風呂。
収納。
コンセント。
インターホン。
いろいろな設備があります。
そして郵便受けも、毎日の生活で使う住宅設備の一つです。
だから私は、
「この家では手紙をどう受け取るか」だけでなく、「小型荷物をどう受け取るか」まで考えてほしい。
と思っています。
ただし「郵便受けを巨大化すれば宅配ボックスはいらない」ではない
ここで、
と思うかもしれません。
これは別の話です。
郵便受けへ届けられる小型荷物と、宅配便の段ボールでは大きさがまったく違います。
そこで私がおすすめしたいのが、
小型荷物 → 大きめで入れやすい郵便受け
段ボールなど → 宅配ボックス
という2段構えです。
荷物の大きさに合わせて受け皿を変えるわけです。
宅配ボックスも「入る大きさ」を考える
郵便受けとまったく同じことが、宅配ボックスにも言えます。
せっかく宅配ボックスを設置しても、
よく届く段ボールが入らなければ十分に活用できません。
そして宅配ボックスも、外から見た大きさだけではなく、
- 内寸
- 開口部
- 収納可能サイズ
- 複数荷物への対応
などを見ることが重要です。
宅配ボックスのサイズ選びはこちらで詳しく解説しています。
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-
宅配ボックスの大きさは何L必要?現役配達員がサイズ選びを解説
続きを見る
通販をよく使うなら複数荷物への対応も考える
ネット通販をよく利用する家庭なら、同じ日に荷物が2個、3個届くこともあります。
その場合、
郵便受けに入る荷物は郵便受け。
大きな荷物は宅配ボックス。
というように受け取り場所が複数あるだけでも便利です。
さらに宅配ボックス自体も、複数荷物を受け取りやすい製品があります。
複数の荷物を受け取れる宅配ボックスはこちらで紹介しています。
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複数の荷物を受け取れる宅配ボックスおすすめ5選!現役配達員が選び方を解説
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家を建てるなら「荷物の受取設備」をまとめて考えてほしい
私がこれから家を建てる人に一番おすすめしたいのは、
郵便受けだけ、宅配ボックスだけ、インターホンだけ、とバラバラに考えないこと。
です。
たとえば、
- 小型荷物まで入れやすい郵便受け
- よく届く段ボールが入る宅配ボックス
- 複数荷物を受け取れる仕組み
- 雨に濡れにくい場所
- 道路から荷物が必要以上に目立たない場所
- 初めて来た配達員でも見つけやすい位置
- 必要ならスマホ連携インターホン
などを、一つの「荷物受取環境」として考えます。
スマホ連携インターホンという選択肢もある
荷物の受け取りを考えるなら、インターホンも重要です。
製品によっては、外出先からスマートフォンで来訪者を確認したり、対応したりできるものがあります。
郵便受けや宅配ボックスとは役割が違いますが、組み合わせることで荷物を受け取りやすい環境を作れる場合があります。
スマホ連携インターホンについてはこちらで詳しく紹介しています。
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外出中でも配達員と話せる!スマホ連携インターホンは再配達対策になる?
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配達員から住宅メーカーへのお願い
私は住宅設計の専門家ではありません。
配達する側の人間です。
でも、配達員だからこそ毎日のように、いろいろな住宅の玄関周りを見ています。
そして、荷物を届ける側から見ると、
と思う家があります。
新築住宅なら、その郵便受けをこれから何年も使う可能性があります。
その間、ネット通販も使うでしょう。
だったら、
「手紙を受け取るための郵便受け」
から
「手紙+小型荷物を受け取りやすい郵便受け」
へ。
少し発想を広げてもいいのではないでしょうか。
これからの家は「荷物を一回で受け取りやすい家」に
そして郵便受けは、家全体から見れば一つの設備にすぎません。
私が配達員として理想だと思うのは、
- 小型荷物は郵便受けへ
- 段ボールは宅配ボックスへ
- 大きすぎる荷物には別の受け取り方法を用意
- 受取場所が配達員にも分かりやすい
- 雨や盗難にも配慮されている
という家です。
「配達員に優しい家」というより、住んでいる人自身が荷物を受け取りやすい家。
結果として、それが配達する側にとっても届けやすい家になります。
現役配達員の立場から考えた「荷物を受け取りやすい家」については、こちらの記事でさらに詳しくまとめています。
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家を建てる前に読んで!現役配達員が考える『荷物を受け取りやすい家』
続きを見る
まとめ|郵便受けも「ネット通販を使う前提」で選びたい
今の郵便受けに届くのは、手紙やハガキだけではありません。
ゆうパケットやネコポスのように、小型荷物を郵便受けへ届ける配送サービスがあります。
だからこそ、これから家を建てたり郵便受けを交換したりするなら、
小型荷物まで受け取りやすい郵便受けを選ぶ。
という視点を持ってほしいと思います。
そして理想は、郵便受けだけで終わらせないこと。
小型荷物 → 郵便受け
段ボール → 宅配ボックス
さらに大きい・入らない荷物 → 別の受け取り方法
と、荷物の大きさに応じて受け皿を作っておく。